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| 中古品販売店では、安全検査を実施してPSEマークをつけて販売している(東京都練馬区のハードオフ大泉学園店で)=東一真撮影 |
経済産業省は、電気用品安全法(電安法)の安全基準を満たしたことを示す「PSEマーク」がない中古家電についても販売を認める方針だ。今秋の臨 時国会に電安法の改正案を出し、今年度末にも実施する。PSE制度は昨年4月に始まったが、経産省は中古家電が広く出回っている状況を知らずに制度を作っ たため、中古家電販売業者らの猛反発を招いた。実施後、わずか1年半で見直しを迫られた。(竹内和佳子)
経産省は2001年4月、家電製品などを規制する電気用品取締法を改正し、新法として電安法を施行した。電安法は、テレビなど259品目について、06年4月1日以降、新品、中古にかかわらずPSEマークのない製品の販売を認めないことにした。
同法の施行後に製造された製品は、メーカーが安全検査をしてPSEマークをつけて出荷したため、中古でも販売できた。しかし、電安法施行前に作られた中古家電は、PSEマークをつけておらず、販売できなくなった。
もともと電安法は、中古家電の販売を狙い撃ちしたものではなく、製品の安全性を高めることが目的だった。しかし、結果として幅広く流通する中古家 電の売買を妨げることになり、中古家電販売業者の猛反発を受けた。「中古家電が広く普及している現状を知らずに法律を作ってしまった」(経産省幹部)こと が理由だ。
このため経産省は、中古家電販売業者が独自で製品安全検査をして安全が確認されれば、新たにPSEマークを付けて販売出来るようにした。また、業 者がマークのない中古家電を消費者に有償で「レンタル」したことにし、その後、返却を求めず無償で譲渡することを認めた。事実上、マークなしで販売できる ようにするもので、制度そのものが骨抜きになっていた。
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産業構造審議会(経産相の諮問機関)は6月末、PSEマークのない中古家電の販売そのものを容認するよう求める報告書をまとめた。
根拠になったのは、経産省が所管する製品評価技術基盤機構などが行った検査結果だ。同機構が、01年3月以前に製造された中古家電約1万5000 台について漏電を調べる絶縁耐力検査を行ったところ、問題のある製品は一つもなかった。また、経産省の調査では、01年3月以前に製造された家電は現在、 中古品販売業者の取り扱いの8%にまで比率が下がっていた。
経産省は、報告を受け、中古で販売する前にあらためて検査しなくても安全性に問題はないと判断した。
これまで、中古家電にPSEマークを付けるために、わざわざ検査機械を買いそろえ、安全検査をまじめに行ってきた中古家電販売業者は肩透かしを食った形だ。
中古家電販売の「ハードオフ」大泉学園店によると、多い日には20個近くのPSEマークのついていない家電を買い入れ、安全検査をしている。中古 品販売業者の業界団体である日本リユース機構の小川浩一郎代表理事は「電気用品取締法のもとで製造された中古家電に問題がないことは想定できた。(経産省 は)ようやく現場が分かり、実態に即した内容に(電安法を)変えようとしている」と指摘する。
経産省は「おわび」の意味も込めて来年4月にも、自主的に安全検査を行う優良な中古品販売業者に対し、安全な製品を扱う業者の証しとなる「SR (セーフティー・リユース)マーク」を与える制度を、業界の自主ルールとして設ける考えだ。しかし、右往左往させられた中古品販売業者たちの不満の声は、 しばらくくすぶりそうだ。
(2007年7月9日 読売新聞)